【京急】衝突事故を最小限に抑えた京急の信念
こんにちは。
現役車掌のリヲンです。
緊急でブログを書きました、大事故発生です。
9/5午前11時43分に京急神奈川新町駅付近の踏切でトラックと電車が衝突しました。
(ハフポスト日本版編集部の記事より)
京急本線の脱線事故で約30人負傷。踏切で立往生したトラックに電車が突っ込む【UPDATE】 | ハフポスト
写真を見てわかるように、先頭車のフロントガラスは粉々。
先頭車両は左手に大きく傾き脱線しています。
また、トラックからは炎が上がり黒煙が立ち込める現場。
残念な事に16時現在でトラック運転手と思われる男性が亡くなりました。
その他30人以上の方が負傷されています。
▶︎原因はトラック
トラックが線路脇の狭い道から踏切に右折しようとしたが、一発では曲がりきれず何度も切り替えしているうちに電車が接近・衝突しました。
このように、トラック運転手の「いけるだろう」という思いから無理な運転を行い、結果大惨事を招いてしまいました。
▶︎京急の曲げぬ信念が活きた
京急の車両は先頭車両に必ずモーターを搭載しています。
JR風に言えば「クモハ」です。
※クは運転台、モはモーター、ハは普通車を意味している
先頭車両に必ずモーターを搭載している会社はそう多くないんじゃないですかね?
乗り入れ先の京成・北総・都営地下鉄の車両にも先頭車にモーターを搭載させるよう規格を揃えてるくらい徹底しています。
なぜ、京急はこれほどまでに先頭車にモーターを搭載する事にこだわるのか?
それは、万が一事故が発生しても電車を転覆させない為にわざと先頭車両を重くしているから。
脱線を防ぐ事は困難でも、脱線後に転覆してしまうのを防ぐ事ができる。
そこには京急の強いこだわりを感じます!
今回の事故の写真を見ても脱線はしたものの、転覆はしていません!!
京急の強いこだわりが衝突事故の大惨事を最小限に抑えました。
さすが路面電車発祥の電鉄会社ですね。
タフさは全国トップクラスだと思います。
京急といえば120キロという高速運転を実施しているにも関わらず、信号機の現示は人の手で行われるなど調べれば調べるほど奥深い会社です。
車掌勤務をしている時にこの様な事故が起これば
「お客様に落ち着いてもらう事」
「確実に避難してもらう事」
「二次災害を防ぐ事」
に重点を置いて仕事をしなければなりません。
この様な事故のなか、乗客を安全に誘導できた乗務員の練度の高さが好印象でした。
▶︎さいごに…
今回の事故で負傷された方々が一日も早く復帰される事を願っております。
また、車を運転される方にはいつ自分が殺人犯になるわからないという心持ちで安全運転に努めていただきたいと思います。